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六畳半の夏後日談【六畳半の夏ネタバレ】

  • ぽてこ
  • 2022年8月25日
  • 読了時間: 2分

あれから一か月が経った。

戦況は悪くなる一方だし、村の奴らからは色々言われるし、中々全部がうまくはいってねえけど、なんだかんだ清や市と楽しく過ごしてる。


この一か月はやることが盛りだくさんだった。

生活の為に山菜や魚の勉強したり、料理の修行したり、時間遡行の為の手がかりを探したり、本当にいくら時間があっても足りねえって感じ。俺たちがなんかあっち行ったりこっち行ったりしてたら、協力してくれる奴らも出てきた。時間遡行の件はあんま情報集まってねえけど、そのほかの事はわりとなんとかなるようになった。


清も初めは「何やってんだこいつ、、、」って感じだったけど、最近はわりと真剣に付き合ってくれてる。俺が清の家の事を隅々まで知ってたり、未来の予言が当たったりして、段々と本気で未来の存在を信じてくれるようになった。あいつは俺より賢いから、色々な所から情報を集めてきてくれてる。最近は呪文が描かれた本を持ってきてくれた。そこに書かれた呪文唱えたら、なんと瞬間移動できたんだよ!これ応用したら時間も瞬間移動できたりしねえかな~って思ってる。


あのでっけえ犬に襲われてから、前より少し落ち込んじまうことが増えた。ふとした時に、逢凛との約束破ることになっちまったらどうしようなんて、らしくもない事を考えちまう。

そんな時は海を見に行く。あの海の前でだけは、自分に正直でいていい気がして思い切り泣いちまう。でも、それと同時にまた頑張ろうと思えるんだ。このでけえ海を、上も下も、どこまでも翔んでいける気がしたあの時の事を思い出せるから。


あいつは今、この海の向こうで何をしてるんだろう。もう苦しそうな顔とか、悲しそうな顔、してねえといいな。でもまあ、案外笑顔で信じて待ってくれてたりすんのかな。

ハンバーグは勿論だけど、また天ぷら食わせてやりてえな。お前が一番好きって言ってくれたあの天ぷらは、他の誰でもない逢凛に食ってもらいてえから。今度は腹が破裂しちまうくらい食わせてやるんだ。

…嘘ついちまったことも、謝らないといけねえしな。尚更へこたれてる場合じゃねえな。



リボンを優しく、きつく結び直して、俺は今日も一歩を踏み出す。

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